チタンの熱処理

みなさん、こんにちは。
メタルヒートです。

メタルヒートでは、ステンレスだけでなく、チタンやチタン合金の焼鈍、溶体化処理、時効処理なども行っております。
最高到達真空度1×10^-4Pa以下の高真空下で、酸化皮膜による変色を抑制した処理も可能です。

チタンの熱処理も是非メタルヒートにご相談下さい。
それでは、また来月もよろしくお願いします。

株式会社メタルヒート / ステンレス・真空熱処理 / 愛知県安城市
HP:http://www.sus-heattreatment.jp   TEL:0566-98-2501

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インコネル材について

みなさんこんにちは。
メタルヒートです。

さて、今回はインコネルという材料についてのお話です。

インコネルはアメリカのスペシャルメタルズ社の商品名です。
ニッケルをベースとしたニッケル基材で、鉄、クロム、モリブデンなどの合金元素の配分により、インコネル600、625、718などの種類があります。
耐熱性や耐食性、耐酸化性など高温下での特性に優れますが、切削加工は難しく難削材とされます。
熱処理としては、焼きなましや固溶化熱処理、析出硬化処理が行われます。

インコネルの熱処理のこともメタルヒートまで、是非お気軽にお問い合わせ下さいませ。

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大気炉について

みなさんこんにちは。
メタルヒートです。

さて、当社は真空熱処理炉の保有数では熱処理業者として国内有数の保有数を誇りますが、本社工場、能登工場ともに大気炉も保有しています。

今回は能登工場の大気炉についてご紹介します。
正式名称は熱風循環式焼戻炉といいます。
炉内有効寸法は800mm×800mm×1300mmと大気炉としては中型のサイズです。
常用で650℃までの加熱が可能で、耐荷重は500kgです。
焼き戻し以外にも応力除去焼鈍などの処理が可能で、真空炉よりも比較的安価なコストで熱処理を実施できます。

メタルヒート能登工場もよろしくお願い致します。
能登工場連絡先は・・・
TEL 0767-38-6001
FAX 0767-38-6003
是非お気軽にお問い合わせ下さいませ。

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縦型真空炉の導入

みなさんこんにちは。
メタルヒートです。

能登工場に縦型真空炉を導入中です。

これまで弊社の保有している真空炉はすべて横型のものでしたが、この度能登工場へ設置予定の炉は縦型炉です。
有効寸法がφ1200mm×1200mmLと大容量の熱処理炉です。
特徴としては、ヒーターとワークとの距離を均一にセットしやすく、長尺物のワークに対して加熱時の温度差を抑えて低歪みの処理を実現できます。
また、横型炉との比較で有効寸法に対して炉内のデッドスペースが少ない設計が可能で、炉内雰囲気を高真空に保ちやすい利点もあります。

メタルヒート能登工場もよろしくお願い致します。
能登工場連絡先は・・・
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FAX 0767-38-6003
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フェライト系ステンレス鋼の熱処理

みなさんこんにちは。
メタルヒートです。

SUS430に代表されるフェライト系ステンレス鋼は、鉄とクロムが主成分で、オーステナイト系ステンレス鋼と比較して耐食性や強度で劣りますが、ニッケルを含まないため、比較的安価に手に入る点が大きなメリットです。
焼入れで硬くすることのできない材料で、我々のような熱処理メーカーにくるのは、焼鈍の依頼がほとんどです。

オーステナイト系ステンレス鋼を固溶化処理する際に、鋭敏化温度域を素早く通過させなければならない事は良く知られていますが、フェライト系にもσ脆性、475脆性など脆化温度域があります。
σ脆性はオーステナイト系ステンレス鋼の鋭敏化温度と同程度の温度域で発生しますが、数十時間~数百時間以上の長時間保持することによって生成されるσ相が要因となるためそのような長時間処理を行わない焼鈍の際にはほとんど考慮する必要はありません。
475脆性はその名の通り475℃前後で発生する脆性で、この温度域は素早く通過させてやる必要があります。

また、フェライト系ステンレスの焼鈍は、非常に変色が発生しやすい処理です。固溶化処理と比べると低い温度での処理になるため、真空炉内での酸素の残留量が比較的多くなりやすい、わずかな酸素でも表面の酸化皮膜が成長しやすいためです。
弊社では特に変色を避ける必要がある場合は、「連続式真空炉での超高真空状態で処理を行う」、「昇温前に限界まで排気を行う」、「昇温途中で予熱時間を設けて排気を促す」など様々な対策を行っていますので、お困りの方はご相談下さい。

それではまた来月もよろしくお願いします。

株式会社メタルヒート / ステンレス・真空熱処理 / 愛知県安城市
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ステンレス鋼の変色について

みなさん、こんにちは。
メタルヒートです。

今回は、ステンレス鋼の熱処理工程で発生する代表的な不具合の一つ「変色」についてお話します。
鋼材が着色する要因には様々なものがありますが、ステンレス鋼などの酸化被膜を有する材料の場合、被膜の膜厚が厚くなることによって引き起こされる場合が多くあります。
真空炉のリークや油分などが付着したまま熱処理を行った場合などはもちろん、工程上問題のないレベルでの雰囲気下でも変色は起こりえます。
ある程度の高温域に加熱した状態では、炉内に残留するわずかな量の酸素からも影響を受けやすくなるためです。
膜厚が厚くなるほどに黄色(金色)から青みがかった色になり、濃い紫を経て最終的には黒くなります。
高真空雰囲気や1000℃以上の高温域などでは、変色の可能性は低くなります。
ステンレス鋼の変色でお困りの方は、メタルヒートへご相談ください。

それでは、今回はこの辺で。
また、来月もよろしくお願い致します。

株式会社メタルヒート / ステンレス・真空熱処理 / 愛知県安城市
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析出硬化系ステンレスについて

みなさん、こんにちは。
今回は、析出硬化系ステンレスの熱処理についてのお話です。

析出硬化処理とは、固溶化熱処理後に析出硬化(時効硬化)を人工的に行う処理です。
600番台のステンレスの他にベリリウム銅や一部のアルミニウム合金(2000番台、6000番台、7000番台など)に対して行われる処理です。

ステンレス鋼での代表的な鋼種は、SUS630とSUS631があります。
SUS630はマルテンサイト系析出硬化ステンレス鋼(17Cr-4Ni-4Cu-Nb)で、Cuの添加により析出硬化性を付与し、シャフト類やタービン部品、スチールベルト素材などに使用されます。
固溶化熱処理(S処理)後に、H900(470~490℃)からH1150(610~630℃)の4段階に規定された析出硬化処理を行う事によって高強度、高硬度を得る事ができます。
SUS631はセミオーステナイト系ステンレス鋼(17Cr-7Ni-Al)で、Alの添加により析出硬化性を持たせ、スプリングやワッシャー、シャフトなどに使用されます。
固溶化処理(S処理)後に、マルテンサイト化処理を行ってから、析出硬化処理を行います。
マルテンサイト化処理の方法により、TH処理、RH処理、CH処理などの種類があります。
硬さ、耐力、引張り強さなどは、TH処理の方が優れますが、バネ性を持たせるならRH処理が必要です。
また、固溶化状態では非磁性ですが、析出硬化処理後は強磁性になります。

当社では、析出硬化系ステンレスの熱処理も行っています。
RH処理時に必要な深冷処理(サブゼロ)の設備もござますので、お気軽にお問合せ下さいませ。

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ステンレスの低温焼鈍

みなさん、こんにちは。
メタルヒートです。

今回は、ステンレスの低温焼鈍についての紹介です。
SUS301、SUS304などのバネ用ステンレス鋼に対して、冷間加工後に低温焼鈍を行う事があります。
これらの鋼材は、冷間加工によって加工硬化し易く、オーステナイト系のステンレス鋼としては比較的高い硬度が得られます。
特にSUS301はHv500以上になります。(SUS304ではHv400程度)
ただ、過度に応力のかかった状態で使用した場合、経年変化による置き割れや粒界腐食などの悪影響が出る可能性があります。
固溶化熱処理によって加工応力を除去し、これらを解消する事は可能ですが、その場合硬度がHv150~200程度まで低くなり、著しくバネ性が低下します。
そこで250~480℃程度の比較的低い温度域での熱処理により、硬度を保って加工応力の除去を行い、強いバネ性を残します。
大きな負荷のかからない小物・薄物製品などは熱処理を行わずに使用する事も多いのですが、最も性能を発揮するのは400~420℃の低温焼鈍を行ったときとされていますが、
500~850℃近辺の鋭敏化温度を避けて、やや低めの温度域を選択することも多くあります。

それでは今回はこの辺で。
また来月もよろしくお願いします。

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金属熱処理技能検定

みなさん、こんにちは。
メタルヒートです。 

昨年はコロナ感染拡大の影響で、1級、2級、3級とも技能検定は中止になりました。
現在、緊急事態宣言が発令されており、様々な活動が自粛されている最中ではありますが、今年はしっかりと感染対策を行い、検定が実施されました。
弊社からも昨年受験できなかった者を含め合計8名が受検に参加しました。
この様な状況下にもかかわらず、検定の開催に尽力していただいた職業能力開発協会や熱処理組合など関係各所へはメタルヒートからも感謝の意を表させて頂きます。

せっかくの機会を頂けた8名の受検者には是非とも良い結果に繋げて欲しいものです。

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熱処理工程における製品同士の固着について

みなさん、こんにちは。
今回は、熱処理工程での固着についてお話です。

熱処理工程での固着は、拡散接合によっておこる場合が多くあります。
拡散接合という現象は、接合技術で利用される事もあり、「母材を密着させ,母材の融点以下の温度条件で,塑性変形をできるだけ生じない程度に加圧して,接合面間に生じる原子の拡散を利用して接合する方法」とJISで定義されています。接合面にインサート金属という媒介を挟んで行う場合もあります。
つまり、金属同士を押し付けた状態で一定の温度をかける事によって起こる金属原子の拡散を利用して部品を接合させる事ができるのです。

この現象は、熱処理工程においては意図せず条件が整い発生してしまう事があります。
特に薄物製品を大量に処理した時などは、固着をはがす時に製品が変形してしまうなど不具合の発生要因となる場合があり、我々にとっては悩みの種になる場合がしばしばあるのです。
拡散接合の条件を抑制する為に「温度を下げる」、「製品同士の加圧を減らす」事などで解消できるのですが、温度条件は目的をもって設定しているので大幅な変更は難しく、かといって圧力を減らす為に製品の投入量を減らせば、1個当りの単価が上がりコスト面で競合力を失ってしまいます。
また、拡散接合は高真空度下で促進される為、常圧に近い状態で熱処理を行う事も一つの手段ですが、製品の光輝性に影響が出てしまう場合があります。
その他にも製品の面粗度や製品に使用する材料の親和性などが要因となりますが、メタルヒートではこの様な様々な要因を考慮し、製品毎にベストな工程を選定して、お客様にご提案しています。

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