梅雨入りと錆対策

あっという間に6月も終わりが近づき、梅雨入りの季節が到来いたしました。この時期は、日本特有の高温多湿の環境故に、製品に錆が発生しやすく、熱処理完成後の製品に対してはより注意する必要がございます。
対策としては、防錆油を塗布する、防錆シートをかぶせる、温度湿度管理された部屋に保管する等が挙げられます。
そもそも、ステンレス鋼自体錆にくい材料ですが、絶対に錆びないわけではありません。熱処理工程の不具合や温度プロファイルを誤るとステンレスは一転して錆びやすい材料へと変貌してしまいます。
どんな季節でも安定した品質が出せるよう、万全の対策を心掛けたいですね。

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オーステナイト系ステンレス鋼の鋭敏化対策

オーステナイト系ステンレス鋼において、鋭敏化をさせないように熱処理を行うことはとても重要です。
鋭敏化は、およそ600℃~800℃の温度域に一定時間さらされることによって生じてしまう現象です。この温度域で製品を保持してしまうと、結晶粒界周辺にクロム炭化物が生成されます。耐食性のきもとなる不動態被膜の生成に重要なクロムが欠乏してしまい、本来の特性を得ることが出来ません。そのため、鋭敏化の生じる温度域をいかに素早く冷却させれるかが重要な要素となっております。
弊社の真空熱処理炉は、加圧冷却機構を備えており鋭敏化温度域を素早く冷却させることが可能です。最大10barの加圧冷却が行えますので、大物製品であっても鋭敏化させずに熱処理が可能です。(最大10barの冷却をご希望の際はお問い合わせ下さい)
・6bar・10bar真空炉
 有効加熱帯:□600mm×1050mm
 耐荷重:600㎏/グロス
・2.8bar真空炉
 有効加熱帯:□1300mm×1650mm
 耐荷重:1.500㎏/グロス

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GW休暇について

恐れ入りますが、下記期間中GW休暇をいただきます。

2024年4月27日~5月5日

上記期間中のお問い合わせにつきましては
休暇明けより回答させていただきます。
何卒よろしくお願い申し上げます。

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トレンド案件

前回、ステンレス鋼に施される熱処理についてお話いたしましたが
今回は、最近お問い合わせが多いステンレス鋼への処理について触れたいと思います。
トレンドとしては、以下のご要望・案件になります。
1.水素雰囲気下における焼鈍
2.製缶品における溶接部の応力除去焼鈍
3.QCDの最適化
弊社は、超大型真空炉(有効加熱帯=□1300mm×1650mm)を保有しておりますので、大物製缶品・複雑な形状であっても、特殊治具で姿勢を保ちながら処理を行うことが出来ます。また、中型真空炉を弊社が独自にカスタマイズして、ご要望にお応えできるよう専用化しております。
上記以外の内容でも、柔軟にご対応させていただきますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

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ステンレス鋼の熱処理

今回は、ステンレス鋼に施される熱処理の目的についてお話します。
ステンレス鋼といっても、様々な鋼種が存在し、当然ながら各々施すべき最適な熱処理・温度条件は異なります。
その中で、以下4つの処理を目的に応じて実施することで、適切な金属組織・特性を得ることが出来ます。

1.固溶化熱処理  オーステナイト系ステンレス鋼(SUS304,SUS316など)

当ホームページの固溶化辞典のページで詳しく解説しているので、ご覧下さい。

2.焼入れ焼戻し マルテンサイト系ステンレス鋼(SUS420J2、SUS440Cなど) 炭素工具鋼やダイス鋼と同じように、焼入れによって一定の硬さを得ることができます。 焼戻しの温度で、硬さを調整することも可能です。

3.焼鈍処理 フェライト系ステンレス鋼(SUS430、SUS425など) 加工などによって硬化した部分の軟化、組織の調整を行います。 固溶化熱処理と似ていますが、固溶化熱処理よりも低目の温度域で熱処理を行います。

4.析出硬化処理(時効硬化処理) 析出硬化系ステンレス鋼(SUS630、SUS631など) 析出硬化処理は500~600℃程度の温度域で行う処理で、材料を硬化させます。
マルテンサイト系ステンレス鋼ほどではありませんが、一定の硬さを得ながら、 耐食性も優れているのが特徴です。前処理が必要な場合があるのでご注意下さい。

メタルヒートでは、一般的なステンレス鋼種から鋼材メーカー様・ユーザー様オリジナル鋼種についても熱処理を賜っております。
特殊な条件向けの熱処理設備を保有していますので
例えば、以下のようなお悩みも解決に向けたご提案が可能です。

・試作品の熱処理が必要だがなかなか設備に空きがない。
・特殊な熱処理条件のため、処理が行える設備が限られている。

下記まで、お気軽にお問い合わせください。

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雰囲気連続炉導入②

新年あけましておめでとうございます。
さて、雰囲気連続炉導入の第2回目となります。

今回は、連続炉で使用可能な雰囲気ガスについてのご紹介となります。
雰囲気ガスは、以下の3種類からお選びいただけます。
①窒素②アルゴン③水素(窒素ベース希釈)
※水素(窒素ベース希釈)をご希望の際は、下記までお問い合わせ下さい。
熱処理条件が同一でも雰囲気ガスによって品質(外観・特性値)に大きく
影響があるため、雰囲気ガスを正しく選定することは重要な要素となります。       特にステンレス系材料の外観でお悩みの場合、雰囲気の見直しで解決に至る場合も     ございますのでご不明な点等、下記までお気軽にお問い合わせ下さい。

最後になりますが、本年も何卒よろしくお願い申し上げます。

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雰囲気連続炉導入①

12月より、石川県能登工場へ、新たに雰囲気連続炉の導入を始めています。
能登工場初の雰囲気連続炉であり、その特徴を活かし、QCDに関して、今まで以上に魅力的な提案をさせていただきます。
みなさまへ魅力的な提案が可能なのも、実は少し特殊な仕様の雰囲気連続炉だからなんです。こちらは、24年春頃の稼働を予定しており、これから複数回に分けて、雰囲気連続炉の魅力をお話していきたいと思います。
稼働前ですが、少しだけ雰囲気連続炉の仕様をご紹介します。              【 仕様 】                                     雰囲気ガス:窒素・アルゴン・水素(4%)                      有効積載寸法:W 600mm×H 100mm                        最高使用温度:1400℃

ご質問等、下記までお気軽にお問い合わせ下さい。

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ステンレス鋼の種類

みなさん、こんにちは。
メタルヒートです。

さて、今回はステンレス鋼の種類についての紹介です。
ステンレス鋼は非常に種類の多い鋼材で、JIS規格だけで約80種、メーカーブランドも加えると200種以上あり、今も新しく増え続けています。
これらのものを大きく分類すると次の5つの系統に分ける事ができます。

・オーステナイト系
・フェライト系
・二相系(オーステナイト系+フェライト系)
・マルテンサイト系
・析出硬化系

この中で最も多く使用されているのがオーステナイト系ステンレスで、ステンレス鋼の中でも特に耐食性に優れ、成形性、延性、靭性などの面でも優秀です。
耐食性に関しては、一般的にCr、Niの含有量が多く、C量が少ない程優秀です。
しかし一口に耐食性といっても耐塩酸、耐硫酸、耐フッ素、耐純水、耐塩水など用途に応じて材料の選定が必要です。
代表的なものとしては、SUS303、SUS304、SUS305、SUS316などが挙げられます。
また、これらをベースにさらに耐粒界腐食性を高める為、C量を少なくしたL材(SUS304L、SUS316Lなど)もあります。

当社では、豊富なステンレス鋼の処理実績からお客様のニーズに合わせ最適の熱処理をご提案するだけでなく、材料選定からのご相談もお受けしております。

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半導体部品の熱処理

みなさん、こんにちは。
メタルヒートです。

さて、電気料金をはじめとするエネルギーコストの高騰が続き、メタルヒートも厳しい状況にさらされていますが、半導体関連や工作機器など中心に受注自体は好調です。

半導体関連の熱処理については、半導体製造装置のウエハーリングやヒーターをはじめとしてガス配管、スパッタリングのターゲット材など様々な部品を取り扱っております。
真空炉ならではの細やかな温度、圧力、雰囲気管理が高品質の秘訣です。

半導体関連部品の熱処理もメタルヒートへお問い合わせ下さい。

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パーマロイ材の熱処理について

みなさん、こんにちは。
メタルヒートです。

さて、今回はパーマロイ材の熱処理についてお話します。
パーマロイは NiとFeを主成分とした軟質磁性材料です。
JIS規格でPBパーマロイとPCパーマロイに分類され、PCパーマロイの方がNiの含有量が多く、最高レベルの高い透磁率を得ることができます。

一般には水素雰囲気下での焼鈍処理が推奨されていますが、弊社では真空雰囲気下でも水素雰囲気下と同等の磁気特性を得られた実績もあります。
もちろん水素雰囲気下での処理も可能ですのでご依頼の際はご相談ください。

弊社では水素雰囲気、真空雰囲気のどちらでもパーマロイの熱処理に対応が可能です。
ご興味のある方は是非お問合わせ下さいませ。
それでは、また来月もよろしくお願いします。

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