フェライト系ステンレス鋼の焼鈍について

みなさんこんにちは。
メタルヒートです。

似たようなお問合わせを立て続けに頂く事は良くあるのですが、1月はフェライト系ステンレスのSUS430に関する問合わせをいくつか頂きました。
SUS430は、焼入れで硬くすることのできない材料で、我々のような熱処理メーカーにくるのは、焼鈍の依頼がほとんどです。
オーステナイト系ステンレス鋼を固溶化処理する際に、鋭敏化温度域を素早く通過させなければならない事は良く知られていますが、フェライト系にもα脆性、475脆性など脆化温度域があり、この温度域は素早く通過させてやる必要があります。
また、フェライト系ステンレスの特徴として、非常に変色しやすい点も挙げられます。固溶化処理と比べると低い温度での処理になるため、真空炉でも炉内の水蒸気や酸素などのガスを排出できる量が少なく、表面の酸化皮膜が成長し易いためです。
弊社では特に変色を避ける必要がある場合は、連続式の真空炉で超高真空状態で処理するなど行っていますので、ご相談下さい。

厳しい寒さが続く中、インフルエンザも流行しているようです。
みなさんも体調にはお気をつけて。
それではまた来月もよろしくお願いします。

株式会社メタルヒート / ステンレス・真空熱処理 / 愛知県安城市
HP:http://www.sus-heattreatment.jp   TEL:0566-98-2501

カテゴリー: 技術関連の話 パーマリンク