真空炉と水素雰囲気炉その2

みなさんこんにちは。
さて、前回に引き続き当社の熱処理設備の話をさせて頂きたいと思います。
今回は、連続式水素雰囲気炉の特徴についてご紹介します。

当社は、コンベア式の水素雰囲気炉を1基保有しています。
ベルトコンベアにより一定の速度で炉内に製品を送り込む方式の為、必要な量だけを処理する事が可能な点がバッチ式の真空炉との大きな違いです。この特徴により、コストが真空炉の様に投入量に左右される事無く、安定するのは大きなメリットです。
他にも、毎時100kg超の処理能力を有し、大量生産への対応が可能である点、常圧下で処理を行うので製品同士の固着が起こりにくい点、水素による還元効果により高い光輝性を発揮できる点など様々な利点が上げられます。(※当社では真空炉でも水素雰囲気での熱処理が可能です)
ただ、水素ガスを使用する為に処理温度域は、800℃~1200℃と限定されます。
また、小物・薄物の処理には適しますが、大物・肉厚物には不向きです。(コンベアスピードを調整してある程度は対応可能ですが、処理時間が延びるとコストへの負担が大きくなります)
加圧冷却が行えない為、冷却速度のコントロールが困難である事も真空炉と比較した場合はデメリットと言えるでしょう。

当社では、お客様のご要望にお応えする為、この様な真空炉、水素雰囲気炉それぞれの特徴を最大限に活かした提案をさせて頂きます。
ステンレスの熱処理の事でお悩みがある時は、どうぞお気軽にご相談下さいませ。
それでは来月もよろしくお願い致します。

株式会社メタルヒート / ステンレス・真空熱処理 / 愛知県安城市
HP:http://www.sus-heattreatment.jp   TEL:0566-98-2501

水素雰囲気熱処理:http://www.metalheat.co.jp/h2/

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